地質屋さんの家づくり

マイホーム検討中の紆余曲折の記録、セキスイハイムの住み心地

地盤の話 液状化

展示場などを巡って営業さんにお話しを聞いている中で、職業柄気になったことを書いてみようと思います。

 

  家を建てる際は、聞いた限りのメーカーさんでは全て地盤の調査を行います。

 そして、基本的にはスウェーデン式サウンディング試験のみを実施して地盤の強度を確認し、地盤改良の方針を立てることになります。

 この試験は家以外でも広く用いられているものであり、試験の制度に疑問は抱いているわけではありません。

 ただし、この試験はあくまでも地盤の強度を確認し、家+基礎の荷重に耐えられるようにするためのものであり、最近地震の度にニュース等で話題に上がる液状化の発生について検討できるものではないことを注意しておく必要があります。

 一般に、液状化は①地下水位下の②砂地盤で③地盤が軟らかい場合に発生しやすくなります。仕組みとしましては、下図に示す通りです。

 

 

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                     ※四国地方整備局HPより引用

 

 液状化の検討(発生危険度の判定など)を実施する場合には、地盤の強度を知る調査とは違い、実際の地盤の試料を採取する必要があります。そしてスウェーデン式サウンディング試験のみでは試料を採取することはできませんので違う調査が必要になります(ボーリング調査など)。

  お家を建てようとしている方で、気になるようでしたら、メーカー営業さんなどに聞いてみるといいかと思います。

 上で心配させるような書き方をしてしまいましたが、メーカーさんは周辺の地盤データを多く持っており、地域ごとの地盤のあらましは把握されているかと思います。場合によっては液状化の検討を追加料金で提案されるかもしれません。

 自治体によっては、液状化危険度マップなどが公開されている場合もありますので、調べてみるのもいいかと思います。

 

*間違いなどございましたらご指摘いただければ幸いです。